東京大学LGBT+サークル UT-topos

UT-toposのメンバーが、活動内容や思うことについてブログを書いています。活動内容のご参考にご覧ください。

2023年度 2月新歓報告

こんにちは。先日の2023年度2月新歓で、toposに入会した者です。その新歓の様子をお伝えしたかったのですが、感想になってしまいました。

新歓は3時間ほどで、勉強会と、喋る時間に分かれています。

勉強会では、LGBTQ+関係の概念を勉強します。本当に基本的なところからやってもらえるので、前提知識がなくとも問題なさそうです。存在すら知らなかった概念も、知れば認識できるようになります。あなたがふわっと持っている感覚も、言葉で表せるかもしれません。それから私は、誰もいないと思っていた隙間を、知らずに踏んでしまうことが怖いので、どのような人がいるのか、知識を得られることは大変ありがたいです。また、言葉を知れば、人と意思疎通を取りやすいですし、さらに情報を集めやすくなります。

お喋りの時間では、数人ずつのグループに分かれて、好きな話題を話します。勉強会の続き、重い話(SOGIの悩みなどの真面目な話)、雑談などです。遊んでいるグループもありました。一定の時間で入れ替えがあり、別のグループに移れます。話題があれば希望してもいいですし、なければ聞いているだけでもいいみたいです。話しやすいですし、楽しい時間です。カミングアウトしていない相手にはなかなか言えないことも、ここでは自分とは無関係のこととして話せます。「これは友達の話なんだけど〜」ってやつです。誰も詮索しません。

toposは、安心できる場所だと思います。攻撃される懸念の少ない場所です。カミングアウトする必要はありませんし、どちらにせよ攻撃的や侮蔑的な発言を聞かずに話せます。グランドルールなど、いくつかの仕組みがあって、保証されています。嫌なことは、直接嫌と言わなくても、意思表示する方法があります。やんわり別の話題にしてもらえます。人の話を遮ってしまうからといって、我慢しないでよいのです。逆に、自分の話が人にどう受け止められるかわからなくても、受け止められる人だけに話せます。だめなら遮ってもらえばいいので、話す側にも安心感があります。気を緩めすぎるのはだめでしょうけれど。

toposの参加者は、年齢もSOGIも様々らしいです。年齢は話から推測できますが、SOGIは言わない人が多そうで、確固たることは言えませんが。とりあえず、表象は様々でした。見た目で浮くことはなさそうです。

さて、以上が概要でした。興味が湧いたら幸いですし、今は興味がなくても、このような場所があることを覚えていただけたらな、と思います。新歓が毎月開催されるので、是非参加してみてください。

おまけです。
勉強会について、個人的に特によいな、と思ったのは、やはりたくさんの当事者がいることでしょう。ここで例え話です。概念として長さを思い浮かべてみましょう。今ではメートルが標準的ですが、古来様々な長さの単位がありました。いろいろな人が、それぞれに便利な単位を使っていました。同様に、LGBTQ+に関する概念も、それぞれが少し違う言葉を使っています。メートルのように、誰かの定義をみんなが共有しているわけではありません。当事者間ですら異なります。これはいいのです。自分の言葉で表すことは大事です。でも、会話する際には、気をつけたいところです。同じ言葉でも、状況によって、嫌な思いをする人がいるかもしれません。そこへくると、勉強会の資料は、さまざまな当事者が見ています。つまり、「この言葉は避けたい」とか、「この言葉は実態に即していない」などの意見を取り入れることができます。すごく価値のあることだと思いませんか?

お喋りの時間遊ぶグループについても、賢いな、と思いました。実は、最初はちょっと不思議でした。LGBTQ+のサークルなのに、全く関係ないゲームをするわけです。でも、参加してみて、居場所作りの意味が大きいのだとわかりました。LGBTQ+であれば、二次的な影響も含めて、気を許して遊べる仲間が少ないことかあります。カミングアウトしていないなど、隠し事の引け目を感じてしまう人もいるでしょう。無関係な遊びやお喋りも、人と安心して話せる、とても重要な機会なのでした。

toposでは、もちろんニックネームで呼んでもらえるのですが、私は「なんでも」と言われて決めるのに困りました。ひらがな数文字がよさそうです。

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